サメの種類とサメの歯について

Q1:どんなサメの歯が使われていますか?


A1:通常ペンダントトップとしてネックレスに利用されるサメの歯はサイズの大きな鮫です。
一般的に人を襲う危険度が高いとされるいわゆる「人食いザメ」の様にいわれているサメの方がお守りとして人気があります。


特に人気が高いのは、JAWSなどのサメが人を襲う映画よく使われるホホジロザメですが、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されるなど保護の対象となっている事もあり、特に大きなサイズのものは希少価値が高く手に入りにくくなっています。

ほとんどの魚は口に入るよりも小さな獲物を狙いますが、サメは自分よりも大きな獲物に噛み付いて肉を骨ごと引きちぎる・・・というイメージがあるかも知れません。確かにそうした種類のサメが多いのは事実ですが、サメはそれぞれの種類により、主なえさとなる獲物を捕らえるのにもっとも適した形状の歯を持っています。

ひとつはホホジロザメ(ホオジロザメ)の刃に代表される「大きな獲物から肉を切り裂き、食いちぎるための三角形でノコギリ状のエッジが付いた歯」です。
ホホジロザメ(ホオジロザメ)やメジロザメをはじめ、雑食性の強いサメの特徴的な形の歯です。
イタチザメの歯の形などは、海がめの甲羅でも噛み砕くほどの威力を持った極めて特徴的な形状をしています。



もうひとつは「小魚などをすばやく捕らえ、離さないための両刃のナイフのように長くとがった歯」で、アオザメ(Mako Shark)や、シロワニ(Sand Tiger Shark)などの歯がそれです。
鋭くとがった牙のような歯のは滑らかで、ホホジロザメ(ホオジロザメ)のようにノコギリ上のエッジはついていません。

ペンダントトップなどに利用しやすいのは 2cm以上のサイズのメジロザメ系の三角のサメの歯と 3cm以上のサイズのアオザメの歯です。







最も良く販売されている「オオメジロザメ」や「ヨゴレ」の歯は最大でも2.5cm程度で 3.0cmのめったに見ることがありませんので、それはそれでかなりのレア物という事になります。
一方ホホジロザメ(ホオジロザメ)の歯は、大きなものになると5cm~6cmの物もあります。


ホホジロザメの歯とのサイズ比較


クイズを一問・・・いくら体が巨大になるホホジロザメ(ホオジロザメ)でも、子供の時期はありますので小さなサイズの歯もあります。 では・・・ペンダントなどで良く見かけられる三角形のサメの歯で 2.5cm程度の物を比較してみました。
それぞれ、どのサメの歯かお分かりですか?


サメの歯クイズ
(正解はこのページの最下部にあります)

Q2:同じサメの歯でもずいぶん形が違うのですが?


A2:大きな歯をもったサメの歯は、大抵の場合上あごの歯は大きく、下あごの歯は小さめで細めの 形になっています。
いうまでも無く形やサイズは固体によって様々ですが、ご存じのとおりサメの歯は何列にもなって格納されており、一本でもかけたり抜けたりすると次の列がせ りあがり、古い歯はすべて抜け落ちます。何度でも次々に新しい歯に生え換わります。
前方の歯と、後方(口角側)の歯では大きさや形が異なりますが、大抵は前歯部分が最も大きく高価になります。

同じ種類のサメでも、上下では形がかなり異なります。もちろん左右どちらかに曲がっていることもあります。大抵は前歯部分の数列は大きくまっすぐで、後方(口角側)の歯はのどの奥に向かって曲がっています。




Q3:サメの歯のサイズは?


A2: サメの種類によってサメの歯の形状が大きく異なるため、基本的なサイズにも違いがありますし、そもそも大きな歯が存在しない種類のサメもいます。 ただ、「サイズが大きいものは希少価値が高いので高価」になるのは、どの種類のサメの歯の場合でも共通です。

アクセサリとして身につけるためのサメの歯のサイズは、当然個人の好みですので、大きなものが好きな方も小さなほうがよいという方もいらっしゃるでしょ う。
ただ、良く流通しているサイズのものは価格も安定して安いのですが、 珍しい種類のものや数の少ない大きなサイズのものは当然高価になります。

「サイズ」といっても、イタチザメのように横幅のほうが広い歯もあれば、アオザメのように縦に細長いものもあります。
ショップにより縦・横の長さで表示する場合もあれば、最長で表示する場合もあります。

多くのショップでは「最長」を「サイズ」として表示しているようですので、当店でも「サイズ」と表示する場合には「最長」で 表示する事といたします。また、できるだけサイズがわかるように画像で形状や高さ等を判定いただけるように準備いたします。




日本ではあまり大きなサイズのサメの歯のネックレスを見かけることが無いのですが、良く見かける比較的大き目のサメの歯ネックレスを「一般的なサイ ズ」として当店の基準で表示しました。
同じ種類のサメの同じサイズの歯でも細身の下あごの歯よりも、上あごの歯のほうが高価です。
また、傷があったり欠損しているものはそれだけで価値は半減します。

アクセサリに利用される現代のサメ(化石ではなく)の種類によるおおよそのサイズと価値は以下の通りです。商品選びの参考になさってください。(当店独自 の判定に基づきます)

■ホホジロザメ、又はホオジロザメ(ネズミザメ科)英名:Great White Shark(グレイト・ホワイト・シャーク)

ホホジロザメ又はホオジロザメ(ネズミザメ科)英名:Great
White Shark(グレイト・ホワイト・シャーク)の歯ホホジロザメ上あごと下あごの歯
体長:4~6m 最大で8m以上にもなるといわれています。

しばしば、読みやすいので「ホオジロザメ」と表記されることが多いの ですが、和名は頬白鮫なので当ショップでは「ホホジロザメ」を基本として表記します。( 「ホオジロザメ」で検索する方のほうが多いため、探していただきやすくするために両方で記載したりしています。ご了承下さい。)
歯は特徴的で大きく、縦長のほぼ正三角形をしておりノコギリのような鋭いギザギザが入っています。
ホホジロザメ(ホオジロザメ)で最も特徴的なのは、ほかのサメとは違う巨大な歯です。7.5cm~8cm 程度の大きさのものまであります。
ペンダントトップに使われるものは、3cm 程度のものが多いと思いますが、見た目の美しさとともに希少価値により、他のサメの歯と比べると、何倍もの値段になり、大きなサメの歯はさらに貴重で価格も何倍にもなります。

※ 時として、オオメジロザメやヨゴレの歯が、誤って“ホホジロザメの歯”として売られているのを見ることがありますが、そもそものサイズが全く異なりますし、メジロザメの最大サイズとホホジロザメ(ホオジロザメ)の最小サイズ(共に約2.5cm 程度)を比較しても、その違いは歴然ですのでお間違いなく!

ホホジロザメとメジロザメの歯の比較

なんといっても最も有名で最も危険と言われる認知度と共に「人食いザメ」モデルの No.1。

このサメの場合には、大きさはもちろん、希少価値と共に傷の有無などの完全性や形状によって宝石のように格付けがあります。
(正式なものではありませんが、価格に大きく反映します。ホホジロザメ(ホオジロザメ)に関しては、すべての歯が希少ですが・・・)


※"ホホジロザメ(ホオジロザメ)の歯" が好きな方には 3.0~4.0cm 程度サイズの物をお勧めします。手ごろな価格であり、メジロザメなどの他のサメとは明らかに異なるのはそのサイズですので、3cm オーバーの三角形であれば明らかにホホジロザメ(ホオジロザメ)の物だと分かりますし、特長的なノコギリ状の縁も、白さもはっきりします。



区 分
サ イズ
価 値
モンスターサイズ:
58mm以上
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★・・・・
特大サイズ: 50~57mm
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★
大サイズ:
35~49mm
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
一般的なサイズ:
25~34mm
★★★★★★★★★★
小サイズ:
25mm未満

★★★★★★★

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■アオザメ(ネズミザメ科)英語名:Mako Shark (マコ・シャーク)


アオザメ(ネズミザメ科)英語名:Mako
Shark (マコ・シャーク)の歯

体長:2~4m

サメのなかでも、最も早く泳ぐサメで時速35km以上の早さで泳ぐ事ができます。
歯は「一度かみつくと離さない」といった感じで長細くとがっています。
その“牙”と呼べる鋭い歯と、獰猛さから "Sea Wolf"(海のオオカミ)とも呼ばれます。
とりわけ前歯部分は細長くシャープでなめらかな曲線になっています。

区 分
サ イズ
価 値
モンスターサイズ:
45mm以上
★★★★★★★★★★
特大サイズ: 40~44mm
★★★★★★
大サイズ:
30~39mm
★★★★
一般的なサイズ:
20~29mm
★★★
小サイズ:
20mm未満

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■オオメジロザメ(メジロザメ科)英名:Bull Shark (ブル・シャーク)


オオメジロザメ(メジロザメ科)英名:Bull
Shark (ブル・シャーク)の歯

体長:2~4m

英名ブル(雄牛)・シャークのとおり、雄牛を連想させるようなずんぐりした顔つきです。

歯はホホジロザメ(ホオジロザメ)の物にも似ていますが、ゆるいカーブがついたV字の様な三角形で、両サイドに鋭いギザギザが入っています。
サイズは 1.6cm~2.8cm 2.5cm 以上のサイズは希少な大型

口に入るものならなんでも食べる雑食性で、エサとまちがえて人を襲う可能性が高いとされる非常に危険なサメ。


区 分
サ イズ
価 値
特大サイズ: 28mm以上
★★★
大サイズ:
25~27mm
★★
一般的なサイズ:
20~24mm
小サイズ:
20mm未満


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■イタチザメ(メジロザメ科)英名: Tiger Shark (タイガー・シャーク)


イタチザメ(メジロザメ科)英名: Tiger
Shark (タイガー・シャーク)の歯

体長:4~6m 最大で8m。

角張った顔をしていて、ちょっとでっぷりとした体つきです。体の縞模様からタイガーシャークと呼ばれます。

歯の形状は独特で、歪んだハートの様な形をしていて縁には鋭いギザギザの歯が入っており、海亀の甲羅すら噛み砕いて食べてしまいます。

雑食性で何でも食べるため大型のものが多く、普段はゆっくりと泳いでいるが、獲物を襲う時いきなり速くなる。
夜になると活発になるところや、太めの体形、体を大きく揺らして泳ぐ様子などはまさに親分の風格です。
沿岸にもよく現れるため、海水浴客への被害はこいつが一番。危険度高

他のサメの歯と異なり、縦よりも横幅のほうが広いため、横幅でサイズを表記するショップも多く、少し混乱しますね。

区 分
サ イズ
価 値
モンスターサイズ:
35mm以上
★★★★★★★★★★★★
特大サイズ: 31~34mm
★★★★★★★★★
大サイズ:
26~30mm
★★★★★★
一般的なサイズ:
18~25mm
★★★
小サイズ:
17mm未満

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■ヨゴレ(メジロザメ科)英名: Oceanic Whitetip Shark (オーシャニック・ホワイトティップ・シャーク)

ヨゴレ(メジロザメ科)英名: Oceanic Whitetip Shark (オーシャニック・ホワイトティップ・シャーク)の歯

体長:2~4m あまり大きくなる事は無い

歯はホホジロザメ(ホオジロザメ)の物にも似ていますが、ゆるいカーブがついたV字の様な三角形で、両サイドに鋭いギザギザが入っています。

世界中の暖海の外洋に生息する大型のサメ。ひれの先端が白汚れたようになっていることが和名の由来です。
餌の少ない外洋に生息するため、好奇心が強く貪欲になんでも捕食する上、狂乱索餌と呼ばれる気が狂ったように手あたり次第何にでも食いつく状態になる。
海岸近くに接近してくることはめったにないのだが、外洋で船が沈没した時に被害を受けるのはこのサメ。
戦時中などでの被害を含め、人間を食べた数ではこのサメが桁違い。


区 分
サ イズ
価 値
特大サイズ: 28mm以上
★★★
大サイズ:
25~27mm
★★
一般的なサイズ:
20~24mm
小サイズ:
20mm未満


ヨゴレについてもっと詳しく>>

サメの種類と歯の形


世界中で500種類近いサメがいるそうです。中には深海にすみ、人の目に触れる機会が少ない奇妙な形と生態を持ったものも多数存在しており、常に新種が見 つかっている状態です。
大きなサメとしては、体長13m にもなるウバザメやジンベイザメが有名ですが、プランクトンが主食であり、"おろし金"のように何万本も細かな歯がびっしり生えています。人襲う事はな く、かまれて怖いような歯もありません。

サメの歯は化石として現代まで残っているものも多く、絶滅種である体長13m (マッコウクジラと同じサイズ)とされるメガロドン(和名ではムカシオオホホジロザメ)の歯にいたっては、男性の手のひ らよりも大きい15cm オーバーの歯が大量に残っています。


サメの歯は、サメの種類とその餌の種類により明確に目的にあった形状になっているのはたいへん興味深い点です。

・素早い小魚やぬめりけのある魚でも、「素早く突き刺して離さない」ために、鋭くとがった形の歯
アオザメ(Mako Shark)やヨシキリザメ(Blue Shark)、(Sand Tiger Shark)

・自分よりも大きな獲物でも、「その肉を切り裂いてちぎり取る」ために、刃先にのこぎりがついた大きな歯
 大ヨシキリザメ(Bull Shark)や、ヨゴレ(Ocianic White Tip Shark)
 その中でもとりわけ巨大な歯をもつホホジロザメ(ホオジロザメ)(Great White Shark)

・骨や亀の甲羅まで噛み砕いて餌にしてしまう雑食をささえる
 イタチザメ(Tiger Shark)の独特のゆがんだハートの形状の歯・・・・

・・・など、彼らの食性と獲物に合わせたもっとも効果的な形状の歯が、古代から変わることない生存を支えたのだな・・・と関心させられます。


巨大なホホジロザメ(ホオジロザメ)の歯は、それ自体が美しい宝石のようです。



学名:Carcharodon carcharias
英名:Great White Shark
科名:ネズミザメ目ネズミザメ科ホホジロザメ属


平均的なホホジロザメ(ホオジロザメ)の体長は4~6mと言われていますが、体長8 m、体重3000 kgを超えるような個体が生息している可能性が疑えない様な7mオーバーの巨大ホホジロザメ(ホオジロザメ)の一部が発見されたこともあります。

ホホジロザメ(ホオジロザメ)の歯の特徴はまず第一に、その大きさです。
とにかくでかい! 他のサメと比べた際には、ただでさえ他のサメの倍(体重は4倍)にもなる体に対しても、ことさら大きなサイズの歯がむき出しています。

ホホジロザメ(ホオジロザメ)の歯の特徴の二番目は、その形状です。
どの歯も、基本的に左右対称に近い二等辺三角形状になっており、左右には細かなのこぎり状の歯が付いています。
表面は磨きあげたようになめらかで美しい曲線を描いています。
歯根部分との境目がほぼ真っ直ぐにはっきりとしているのも、他のサメとの違いです。

上あごの歯がほぼ正三角形状であるのに比べると、下あごの歯は少し細くとがった形状になっています。

前歯がもちろんもっとも大きく立派で、奥歯?になるにつれて小さくなります。 歯根の部分と比べて歯の部分が小さくなっているものは奥歯と考えてよいで しょう。

ホホジロザメ(ホオジロザメ)は捕獲が制限されている絶滅危惧種であるため、その中でも傷が無いきれいな歯は貴重品です。
ホホジロザメ(ホオジロザメ)の歯は、大きさと形、そして傷や欠損が無いものは非常に高価に取引されており、ひとつ10万円オーバーもざらです。

他のサメの歯とは異なる、その大きさから圧倒的な存在感と共に非常に美しく、もちろん希少価値が高く高価に取引されますので、本物志向の方におススメです。

ホホジロザメ(ホオジロザメ)の捕食時の様子がよくわかる、有名な"フライングシャーク" の映像です。





アオザメの歯の魅力は、特徴的な曲 線をもつ大きな前歯部分。




学名:Isurus oxyrinchus
英名:Shortfin Mako shark
科名:ネズミザメ目ネズミザメ科


アオザメ属 Isurus には、三日月型の尾びれを持つ Shortfin Mako の他に、長い尾びれををもつバケアオザメ(Longfin Mako)がいます。
最大で全長 4m 体重 500kg で、高速遊泳魚独特の流線形の体系にメタリックブルーの体色が美しい魚体です。
このサメは時速35km以上の速さ(オリンピックの陸上短距離なみ。。。)で泳ぐことができ、水面から空中に飛び出し、高くジャンプするほどの運動能力を 示します。
外洋性で人と接触することがあまりない事もあり、人を襲ったという話が少ないため危険度は高くないとされていますが、運動能力と獰猛さは卓越したハンター のイメージです。


アオザメの歯はノコギリ状のエッジはついておらず、「素早くとらえる」事に特化したような鋭くとがった形状になっています。

前歯部分の数列を除いての奥歯部分の歯はあまり大きくならず、のどの奥に向かって傾いています。
どの歯も鋭角的で独特のフォルムを見せますが、 とりわけ前歯はことさらに長く大きく美しいカーブを描いています。
特にこの4列の前歯部分は大きさ形とともに数が少ないこともあり、高価に取引されます。

アオザメは空中にジャンプするなどの反応の良さから、スポーツフィッシングの対象ともなっています。
ディスカバリーチャンネルのアオザメの動画です。 歯の構造がよくわかります。




キュートなスマイルが魅力のヨシキリザメの歯は、漫画に出てくるハート型



サメ界のアイドル?見たいなクリクリ目玉のきれいなサメです。



学名:Prionace glauca
英名:Blue Shark
科名:メジロザメ目メジロザメ科 ヨシキリザメ属


かまぼこ、半片から、人気のフカヒレ、コンドロイチンなど、むしろ"人に食われている" ヨシキリザメですが、スマートなスタイルと鮮やかな青色に大きく まるい目から子供達には人気の高いサメです。英名では( Blue Shark アオザメ)という事になるのですが、日本でアオザメといえば、Mako Shark のほうです。
あまり大きくならないサメで、体長は最大4m 程度にまでしかなりません。
世界中の熱帯から温帯海域に広く分布し、海表面から水深350mまで、非常に長い距離を回遊します。


このサメは人を襲う事もありますが、まず周りをゆっくりとぐるぐると旋回してから、食べられるかどうか試し噛みする・・という慎重さがあります。

他のメジロザメ科のオオメジロザメやヨゴレと同様に、雑食性の強いメジロザメの仲間ですので、大きな獲物も食いちぎれるようにノコギリ付きの歯を持っています。
とがった三角形で、ちょうど漫画に出てくる縦にのびたハートマークのような形で、のこぎり状の細かなギザギザがついています。
ただしヨシキリザメの歯は、前歯から左右に分かれて口角に向けて傾いており、写真で見える通り全体で大きなのこぎりになっています。


歯のサイズも大きなもので、25mm 程度です。 6m のヨシキリザメがいる・・・といううわさもありますので、もし捕まれば30mm を超える歯も見つかるかも知れません。




恐ろしい顔の割りに気の優しいシロワニの歯には、副歯のついた牙。



学名:Carcharias taurus
英名:Sand Tiger Shark
科名:ネズミザメ目 オオワニザメ科


体長は最大4m 程度で、いかにも恐ろしげな形相のシロワニですが、小魚を餌とするおとなしい性格で人を襲う事はありません。
巨大な体と恐ろしげな顔つきの割りに飼育しやすいため、水族館でよく見ることができるサメです。でっぷりとした体格で口から外に飛び出した牙のような多数の歯を常に見せながら悠然と泳ぐ姿から、迫力満点のシロワニは人気のサメです。
胎生(子供を産む)で有名なサメですが、シロワニの場合はその中でも特殊化したタイプであり、同じ子宮内の他の胎仔も捕食する卵食・共食い型です。
一匹が孵化すると、未受精卵や他の胎仔を食べる始めます。サメには子宮が2つあり、それぞれに1尾の胎仔が生き残って生み出されます。おなかの中で自分の 兄弟を餌にして育ったシロワニの子供は、1m あまりの大きさまで育ってから外界に生み出されます。

大きな体で動きも緩慢なシロワニですが、見つけた小魚を捕らえて離さないために、内に向いた長くとがった歯をもちます。
上あご、下あごのすべての歯が細く鋭くとがっており、口の奥に向けて曲がっています。アオザメの歯にもよく似ていますが、歯の両脇に小さな突起のような副歯が出ています。
噛み砕く。。という行為よりもとらえて飲み込むために特化した"牙"といえるでしょう。

歯の大きさは、大きなものでは40mm 程度になります。





イタチザメの歯は、どんなに硬いものでも噛み砕くための特殊形状。



学名:Galeocerdo cuvier
英名:Tiger Shark
科名:メジロザメ目 メジロザメ科 イタチザメ属


体長7m 以上にも成長するイタチザメですが、沿岸の比較的浅い海にすむため、サーファー等が襲われることがあり、オーストラリアでは最も恐れられている人食いザメ の代 名詞にもなっています。
幼魚のころはとりわけはっきりとしたヒョウ柄と縞模様でいかにも英名 タイガーシャーク というイメージです。

ともかく雑食性が強く、アシカやクジラはもちろん、海鳥やウミヘビなど手当たりしだい食べてしまいます。
イタチザメの腹の中から人間の手足が・・・という恐ろしい事件はもちろんのこと、自動車のタイヤやヤカンまででてくることがあるほどの悪食です。
有名なのが、イタチザメはウミガメを甲羅ごと噛み砕いて食べてしまう・・・という話です。

YouTube で見れる動画ですが・・・そういう映像なので、気の弱い方にはおすすめできません。。。





このノコギリ状のぎざぎざが付いたハートをつぶしたような独特の形状が、この悪食を可能にしています。
噛み砕き、首を振ることで、こののこぎり状の歯は最大の威力を発揮します。

オーストラリア、ハワイ、日本では沖縄地方で被害が多く、2012年3月に日本の鹿児島県奄美大島沖で起きた、はえ縄漁船・春日丸転覆事故では、乗員2人 を襲ったのは、このイタチザメの可能性が高いと言われています。

人を襲う事の多い危険なサメであるとともに、漁業被害を与えるなどの理由から各国で駆除が行われています。

イタチザメの歯は、上あご・下あご・前歯・奥歯(口角より)、どの場所も同じ形状になっていますが、刃先は左右とも口角に向いており、奥歯(口角より)に 行くに従ってサイズが小さくなります。
ペンダントなどで利用されているイタチザメの歯は15~25mm程度のものが多いようです。

イタチザメの歯は比較的手に入りやすいため、手ごろな価格で販売されていますが、やはり大きなもの(30mmオーバー)は貴重です。



悪人顔の凶悪度 No.1 オオメジロザメの歯は、肉を切り裂くノコギリつき




学名:Carcharhinus leucas
英名:Bull Shark
科名:メジロザメ目 メジロザメ科


でぶっとした体格とずんぐりした鼻に小さな目のかなりの悪人顔。その上、性格も凶悪です。
若いオオメジロザメのひれの先は黒っぽい色になっていますが、成長するとこれは消えます。

体があまり大きくなく、浅い浜辺や狭い川に平気で入り込んできます。人間の近くに住んでいるうえに、この歯の形状からわかるとおり、小魚狙いではなく、大 きな獲物の「肉を切り裂く」タイプの捕食であることが分かります。 気性が荒く、人を襲った例も多く記録されている、危険度高のサメです。

オオメジロザメは、ホオジロザメやイタチザメと共に危険なサメの3強として知られていますが、オオメジロザメが間違いなく危険度 No.1 だという人も少なくありません。

それは、他のサメのように一度噛み付いたあと一旦獲物を離して様子を見るようなことをせず、「一度くらい付いたら、食いちぎるまで意地でも離さない!」という攻撃スタイルであることや、雑食性が強く食べれそうなものであれば何でも食いつくと共に、海水と淡水の両方に対応できますので、海の浅瀬や河口付近、淡水の川にまで上って行けるため人間のすぐ近くに生息していることが大きな理由です。

世界中の熱帯・温帯域にせいそくするオオメジロザメですが、淡水の川にも上ってくることが知られています。
メキシコ湾からミシシッピ川を1000km近く上った場所で見つかったとか、アマゾン川の4000km 上流まで上っていたという話もあります。

世界中の川に住み着いているため、その地方により、ガンジス川では"ガンジス・リバー・シャーク"(ガンジス・シャークと は別物)、"ザンベジ・リバー・シャーク"(アフリカの川の名前)などの地方名をもっています。

淡水の川の何キロも上流まで上ってくるため、こんな事も起こります。
オーストラリアの自然公園内で撮影された、メジロザメがクロコダイルに食べられてしまうシーン。




個人的にはもっともふてぶてしい面構えのサメだと思います。顔が怖いのに気は優しいのがシロワニですが、目つきが悪過ぎで性格も悪いのがオオメジロザメ。

なんという悪人顔・・・根性わるそう。

サメ界の悪人顔No,1のオオメジロザメと、アイドル顔No,1 のヨシキリザメ

このサメの歯もホホジロザメ(ホオジロザメ)のように、のこぎり状の縁がついた三角形です。下あごの歯は、ぐっとしまった細身になっています。
刃先は口角に向けて斜めになっていますので、正三角形に近いものは前歯付近の歯でしょう。
この歯で、噛みついて首を振られたら、「鋭利な刃物で切り取られたような・・・」という表現になるでしょう。
彼らのエサといわれているのが、海がめ、エイ、イカ、カニやエビなどの甲殻類、イルカ、他のサメなどの水中の生物の他、水辺に近づく、ねずみ、鳥、犬、そして、人や馬まで襲われることがあります。


あまり巨大にならないサメで、大きくても体長 3~4m 程度なので、歯のサイズも大きなものでも 25~28mm ぐらいです。
このサメは、人の近くにおりインドの川でも獲れるためオオメジロザメの歯の流通量は多く、比較的安価に手に入ります。

このサメの歯が"ホホジロザメの歯"、として売られているケースもありますが、上記ホホジロザメの項目の 通り、みればすぐにわかりますのでお間違いなく。



メジロザメ目メジロザメ科のヨゴレの歯は、三角形でのこぎり付き




学名:Carcharhinus longimanus
英名:Oceanic whitetip shark
科名:メジロザメ目 メジロザメ科


サメ自体の見た目は特徴的なひれの白いヨゴレで、他の種類のサメとはすぐに区別がつきます。
全長は最大でも 4m (十分に大きいのですが・・・)、たいていは2~3m の個体で、普段は群れを作らずに行動しています。
世界中の温帯・熱帯の外洋に広く分布しています。
いかにも外洋性のサメという流線型の体と、飛行機のような大きなひれを持っています。なんといっても名前の由来になっているひれの先の白い模様が特徴的です。

生きた魚だけではなく、海鳥、ウミガメ、クジラなどの死骸を見つけて食べてしまう、海の掃除屋でもあります。 オオメジロザメとごく近い親戚で食性も似ていますが、こちらは外洋に住んでいますので人と出会う機会はあまりありません。
沿岸の海で海水浴中に出くわすようなことはまずありませんが、船の事故などで海の真ん中に人が投出されたときに集まってくるのは、このサメです。

広く餌の少ない外洋で生活するため、敏感なセンサーを持っており遠くからも血のにおいをかぎつけてやってきます。
その敏感さゆえに、一旦捕食行動に入るとその音と血のにおいに感覚器官がオーバーヒートしてしまい、餌も仲間もなく手当たり次第にかみつきはじめる狂乱索餌と呼ばれる状態になることもある、出会うと厄介なサメです。

客船が沖合いで沈没したような事故や戦時中に船が攻撃されて沈んだ際に、多くの人の命を奪ったとされています。



歯の形は、同じメジロザメ目メジロザメ科のオオメジロザメと同じく、死んだ大きな獲物のエサを食いちぎるのに適したエッジにノコギリが付いた三角形です。
オオメジロザメとは親戚で、歯の形も極似している上、ともに流通量が多いため卸元業者もごちゃまぜにして扱っているようで、見分けるのもちょと難しいです。

歯のサイズは大きなものでも 25mm程度とオオメジロザメとほとんど変わらないのですが、あえていえば歯根部分がオオメジロザメのようにせり出してなく、歯の表面に凹凸が少なくきれいであることでしょうか・・・ただ、個体による差異もあるため絶対とは言い切れないところです。


シュモクザメの歯は小さいけどノコギリ付きのT字型




学名:Sphyrnidae(2属9種)
英名:Hammerhead shark
科名:メジロザメ目 シュモクザメ科


以外におちょぼ口なのが、シュモクザメです。
英語名の“ハンマーヘッド”の通り、頭部が左右に張り出してT字型をしている特徴的なサメです。日本名も同様に、和楽器の鐘や鉦を打ち鳴らすための“撞木(しゅもく)”という道具からきています。
世界中の温帯・熱帯の沿岸地域に広く分布しています。

この横に張り出た部分にはロレンチーニ器官と呼ばれる微弱な電気を感知する器官があり、シュモクザメは他種のサメに比べて非常に発達したロレンチーニ器官を持っており、海底の砂の中に隠れている小魚などから発生する微小な生体電気を感知することができます。 
ちょうど地雷探知機のようなものですね。平たい形にも納得です。 また、大きな頭が邪魔になりそうですが、実は飛行機の前翼(カナード)と同様の役割を果たしており、力学的な理に適った形状なのだそうです。

人を襲ったという報告例は少ないものの、危険なサメの中に含まれています。



頭の形と同じく、抜けた歯はT字型になっています。エッジにはノコギリは付いていませんがカッターのように鋭くなっています。
歯のサイズは比較的小さく、大きなものでも2.0cm程度ですのでネックレスにしても“サメの歯だ!”というほど目立たないのですが、時々ネックレスなどに利用されています。



浅い海が好きなレモンザメの歯は小さ目のT字型




学名:Negaprion acutidens
英名:Lemon shark
科名:メジロザメ目メジロザメ科


太平洋中部からインド洋、紅海などにかけての熱帯・亜熱帯海域に広く分布する大型のサメです。
体長は最大で 4m 弱程度になり、日本では八重山諸島以南、西表島や石垣島などでよく見られる比較的おとなしいサメです。

特徴的なのは、水深0-30mほどの非常に浅い海を好み、サンゴ礁や砂泥のラグーン、マングローブといったごく沿岸の浅い場所で生活しています。
体の色がレモンのような薄黄色がかった灰褐色であることから、日本名、英名ともに"レモンザメ"と呼ばれています。
夜行性で海底の小型のサメやエイ、カニやタコなどをえさとしていますが、人間を襲ったという話は聞きません。


上あご下あごの歯は、共にT字型の先がとがった形状の歯を持っています。他のメジロザメのように、歯のエッジにノコギリはついていませんが、大型の固体ではノコギリが付いていることがあるといいます。

歯の大きさは最大でも 2cm 程度と、あまり大きくありませんが、時々ペンダントなどに使われています。




クイズの正解:
左から、「アオザメの歯(前歯以外はこんな形です)」、「ヨシキリザメの歯」、「オオメジロザメの下アゴの歯」、「オオメジロザメの上アゴの歯」、「ヨゴレの上あごの歯」、「ホホジロザメの上あごの歯」。。。でした。
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