オオカミの牙について

狼の牙は、海では「サメの歯」、山では「熊の爪」のように、自然の力の象徴のような「海の主」「山の主」あるいは自然の守り神のようにみなされる動物の象徴的なパーツとして 「魔よけ」「幸運のお守り」として好んで利用されています。

チベット民族の人々は、体の中心線上にお守りとして身につけ ることで、邪気を払い幸運を招くと考えています。

香港映画 『狼牙 -ライジング・フィスト-』では、「故郷は草原かな・・・」と語る主役のボー役の“ウー・ジン”が離さず身に着けていたのが狼の牙のペンダントで、「草原の民の守り神として尊敬しているから・・・」と語っていましたね。

F1レーサーのミハエル・シューマッハさんは、本物の虎などの牙を使ったペンダントをご愛用のようです。
常に命の危険と隣り合わせの F1ドライバが、定番の十字架よりも牙のペンダント・ネックレスを愛用しているのは面白いですね。

ショップにあるのは全て本物の"オオカミ"の牙ですか?

「ハイイロオオカミ(タイリクオオカミ)の牙であるか?」という質問であれば、残念ながらそうではありません。
ディンゴやコヨーテ、大型の犬の歯も混じっております。

当店では“狼牙”という表現を使っておりますが、これはデザインのカテゴリであるとご理解ください。


当店で取り扱っている狼牙カテゴリの歯や牙は、主にチベットの業者より仕入れを行っています。

チベットオオカミはアジア地方の山間部に生息する「ハイイロオオカミ(Canis lupus) 」の一種です。
ハイイロオオカミは、オオカミの中でも最大のサイズであり、私たちが通常『オオカミ』と呼ぶ時にはこのハイイロオオカミ(もしくはタイリクオオカミ)をイメージするだろうと思います。
ハイイロオオカミは、ヨーロッパではほぼ絶滅しており、アメリカ大陸でも絶滅を危惧され保護対象となっています。
ただし中国では、ハイイロオオカミは保護動物には指定されておらず、チベットでは食糧が不足して山から下りてきたオオカミが羊などの家畜を襲うことが多く、政府 の認可を得て決まった数のオオカミを駆除することが許されています。(2012年)
そうしたライセンスを持ったハンターによりオオカミの牙を入手する事ができますが、実際には流通数も少ないため、「オオカミの牙」として販売されているものには、ディンゴや同属の近縁種である、コヨーテ、ジャッカル、などのイヌ歯も混じっているのが現状です。(また、最近では牙のサイズが大きなマスチフの歯までかなり混じっているようです。)

オーストラリア大陸、ニューギニア、インドネシア、マレーシア、タイ、ミャンマなどに生息する”ディンゴ”などは、生物学的にはオオカミの亜種ではありますが、むしろ地元の人には「野犬 (wild dog)」として扱われています。
野犬 "wild dog" と呼ばれてはいても、イヌ科イヌ属タイリクオオカミ種なので、これらの牙をオオカミの牙と呼んでも間違いとはいえないでしょう。(※他の学説もあります。)

当店の取引業者は、仕入れの際の「保証書」の様なものを提示してきますが、個別のアイテムが実際に本物のオオカミの歯である事を確認する手段がありません。流通の間に、純粋のハイイロオオカミではなく同じ属に分類されるコヨーテなどの牙や大型犬の牙が混じることもしばしばあるようです。
※当店での商品は"ハイイロオオカミ"のものでは無い点をご了承ください。また、絶滅されたとされるニホンオカミや、絶滅危惧種とされているアメリカオオカミのものではありません。

牙や歯の色の違いについて

牙は本来そのままだと黒ずん だ茶色になります。

ただ、そのままだと匂いがきついため、初めに酸につけて殺菌消毒するようですが、 その際に色も脱色されてほぼ真っ白になります。
茶色のものは酸で脱色されていないか、脱色後にあらためて着色したものです。

入荷した牙や歯の中には、処理が十分ではないものや割れや欠けが目立つものもしばしば含まれています。

必要に応じて、改めてオキシドールに数日浸すなどして再度殺菌を行うほか、状態が悪いものについては破棄しています。

多少のヨゴレや小さな欠損程度のものであれば「訳あり」として特別価格で提供することもございます。「訳あり」と記載しているアイテムははこうしたB級品です。


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